指談(ゆびだん)でお話しましょう! › 2016年03月20日
2016年03月20日
おーい!
大阪でも何度か出あっているSさんとのご縁から
9年前の熱中症から意識障害となられたRさん、
野球のボールが当たり、意識障害となったDさんに
指でおしゃべりの時間を作っていただきました。
Dさんのお宅は介助用にとても工夫されています。
リフトでリビングに車いすが入れるようになっていたり
お風呂もとても工夫されていてこれはいいな!という
是非自宅で介護される方にも知っていただきたいもの、
既製品でできることがたくさんあると教えていただきました。
RさんとDさんと私は初対面でしたしSさんも含め、
3家族が一緒に会うのもまだ2度目、ということでした。
ベッドに横たわるDさんの目の光りが強くて印象的でした。
座位保持装置に移ってリビングでおしゃべり開始。
今日は指の〇以外になにか意識して動かせるところを
みんなで見つけることも狙っていました。
黒目を左に動かすことと ハイ、の答えが一致する感じでした。
まだ100%の確率ではないけれど 練習できっと誰が見てもわかる、
思いの表出法をDさんも見つけ出せるでしょう。
おかさたなスキャンもできる可能性が高いと感じました。
野球をされていたので打率4割でも凄いと知っているDさん。
指談に対しても「空振りもあるからね」とお茶目です。
お母さんもお父さんも、だいたいの氣持ちをわかってもらっている、と
教えてくれました。
サウスポーなのですが 脳の状態から右の機能を回復するリハビリを
しているそうです。D君は左手のリハビリをやりたいと言いました。
そして自主リハビリについてお話すると 「自主練は得意」と
やる氣を見せてくれます。
Rさんは 会った時にはちょっとぼんやりしている様子でしたが
指でお話をしてもらうとどんどん表情が出てきて素敵な笑顔です。
〇、と言う時は黒目がすうっと右に動きます。
確率は100%ではないけれど 明らかに意識して動かせる感じです。
筆談もSさんの持ちやすく工夫されたペンで初挑戦。
名前を書いてくれて、「なまえです」と書けました。
続いて「お」と書いたので 私はてっきりおかあさんと書くかと思いました。
がっ! 「か」ではなく横に - と伸ばして「い!」でした。
「おーい!」と書いたのでした。お茶目なところを見せてくれました。
Dさんも筆談を左手で挑戦。名前を漢字とひらがなとで書いて ローマ字でも。
続きは?と聞くと 「おーい!おちゃ」と書いてにっこり。
関西の男の子ですねぇ。
〇と✓は楽々書いていました。数字も書きました。
Sさんは みんなを引き合わせることが今日のお役目、とばかり
ほわ~んとしていましたが 歯ぎしりのことが話題になり、
不安とか、怖いとかじゃないこと、勝手になる、と教えてくれました。
しばらくして歯ぎしりが出たので 頬に軽く触れてみたらそれからは
歯ぎしりが帰る時間になっても出なくなりました。
こうして3家族が集まってお互いの回復を願う時間がとてもいいと思いました。
孤立しないこと、それぞれの情報を共有し合うこと、何より3人の
キラキラした勇者さんが リラックスしておしゃべりやお互いの可能性を
認め合う感じが本当に素敵でした。
中途障がいで 意識障害と言う厳しい境遇になっても 幸せを見つけている、
本当に素敵なきらきらの魂の勇者さんたちとそれぞれのご両親に会えて光栄でした。