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2017年09月25日

BBA


台風が通過したあと、頭痛や身体に痛みが出て

辛いお友達がいます。


言葉が出せない勇者さんにも そういう辛さが出ることがあって

転げ回ったり、手に持った輪っかを振り回して

声をあげながら泣きじゃくっているところに出会いました。


支援の方に掴みかかろうとしたり、爪を立てる様子は

助けて、どうしたらいいか教えて!と言っているようでした。

暴れているように受け取られると いっそう辛いでしょうね。


初対面だったので 見守りながら ソファに横たわった少年の

頭の上を いい子、いい子ってするように 触れずに手のひらを

動かしてみました。


少年から私の腕を掴んでくれたので、ちょっと爪が食い込むけれど

これはチャンス!です。

私も少年の手首をそうっと持ってBBAのフックというやり方で

左右の腕をクロスに動かしたり戻したり、

少年に肩を少年自身の手で触れてもらっていると落ち着けた様子に。

腕を私がさすることも 任せてくれました。


時間の都合でおしゃべりはできなかったけれど

涙はちゃんと自分でタオルで拭っていたね、

振り回していた輪っかも空中で振っていました。


今度、機会があれば お話できるといいなぁ。




  


2017年09月23日

筆談 逆バージョン




生活介護のお部屋にも伺いました。

ちょうどお昼前の時間でしたが バランスボールに座って

ずうっと跳ねている男性は手で叩いたり、足で壁を蹴ってしまうそうでした。


でも握手もしてくれて 手や足が出るのは暴れたいというよりも

なんだか赤ちゃんが顔を右に向けると手も反射で右にぶん!と動くのに

似ています。

しかも握手した手で指談をすると「手加減している」という思いも伝わります。


注目して!僕のこと見て!しっかり見て!というように

お部屋の中を私が移動するとバランスボールごと徐々に移動されるの。




私のことがとても氣になるけれどどうしたらいいか考えている様子のSさん。

文字も書けるとスタッフさんが教えてくれます。

何人かと指でおしゃべりした後で床に座って握手から指談。


カウンターの上にノートを置いて日付とAM、食事の準備、PM、休みと

ユニークな筆順でありながらしっかりと文字に変わっていく様子が

楽しかったです。


私に鉛筆を持って、と言って私の手をSさんが上から包むようにして

じゅんこさんとおはなししました。とSさんにリードされてノートに書きました。

これは新鮮な体験でした。


筆談の逆バージョンという感じ。


大きくて高いトーンでお友達が話す声が苦手なようです、とスタッフさんが言います。

いらいらしてしまう声は耳でなく、合氣道で「臍下の一点(せいかのいってん)」という、

お臍のずうっと下で聞くと思うとストレスになりません。


Sさんにそのことを伝えましたが使ってもらえたらいいなぁと思います。


  


Posted by まきの じゅんこ at 21:57Comments(0)指談(ゆびだん)って?氣付き出会い

2017年09月23日

初対面で



7月に伊丹市で開かれた
に参加してくださったご縁で

愛知県のNPO法人を見学させていただきました。

最初に見学したのはビニールコードの長さを整えて

5mにし、綺麗に巻いて束ねる作業を5人でされていて

もうお一人がプラスチックの選別をされているお部屋でした。


長さを整えるところに就いていたNさんは独り言を繰り返していたのですが

挨拶をすると「9月にね、男の人が自転車でドーンとぶつかってきたの。びっくりした!」と

話してくれました。今月のできごとなのかと思ったので

今でも痛いですか?とNさんに伺うと 痛くないと言いました。


スタッフのTさんが「小さな時の体験のようです」と教えてくださいました。

声に出している言葉が思いと一致しない方もいます。

普段のNさんは勝手に言葉を出している感じだったのでしょうか。

「Nさんが初対面の方と話すことにとても驚きました」とTさんがおっしゃいます。


Nさん、握手してもいいですか?って伺うと しばらく両手を交互に見てから

右手を差し出してくれました。

私の指談はどこかが繋がれることで伝わるようになります。

Nさんからは「僕の言いたいことが伝わるの?」という思いが伝わってきました。



そしてほっとされたような穏やかな表情になってまた作業を始められました。



自転車が突然ぶつかってきたんだということ、びっくりしたこと、痛かったことを

これまでうまく表現できずにずうっと抱えていたのでしょうか。


前に私に「対話というものは時間をかけて関係性を作った上で成り立つもの」

というご指摘をいただいたことがありました。

でもね、私が伺う時はだいたい初対面の方とのことがほとんど。

伝えたい思いがあると初対面でも伝わるんだと実感しています。

それはフリーで平らかな出会いを心がけているからかも知れません。


外側に見えていることにとらわれずに内面の素敵ないのち、に

フォーカスすることではないでしょうか。


ブログでにも書いています。





















  


2017年09月17日

外出できたこと


同じ病院に これまでに何度もお伺いしたみっこちゃんのお母さんも

意識障害で入院されています。


それで、みっこちゃんとお母さんに了解をもらって

先ほどの、Sさんのお母さん、妹さんに 指談でおしゃべりの

実際をご覧いただこうとかっこちゃんが思いついて

みっこちゃんのお母さんの病室へ。


みっこちゃんのお母さんは 二度目くらいから◯と伝えたい時に

膝や足先までも ◯の形に動かせるので(無意識に動く感じ)

見ていただけると 私の声だけでなくおしゃべりのことが

わかってもらいやすくなりました。


そして二度も八月は自宅へ外出できて驚いたり

嬉しかったことや、ご主人が話しかけてくれて

嬉しかったということも教えてくださいます。


秋に紅葉を見られるように外出の計画もあって

楽しみにしていることも教えてくださいました。


病室から失礼したら、お母さんが泣き顔のようになって

「何か伝えたいみたいです」とみっこちゃんに呼ばれました。


みっこちゃんのお母さんは Sさんのご家族に

「話しかけてもらえると安心できます、さっきの方にもそれを言いたい」と

伝えたくてもう一度私を呼んだことがわかりました。


表情も増えて、同じ意識障害の方を応援する思いも聞けて

お母さんの優しさや思いやりの深さが伝わって、そうして

みっこちゃんの優しさや思いやりの深さがお母さん譲りということが

よくわかって 暖かい氣持ちになりました。



  


2017年09月17日

石川県へ



9日と10日に 石川県小松市の山の中にある、

大杉みどりの里という小学校を改装して作られた研修施設で

かっこちゃん(山元加津子さん)と地元のお友達が

主催してくださった、手縫いでワンピースを作る、ちくちくの会に参加しました。


石川県には 指談の講習や病院訪問で何度も行きました。


そのご縁から 指談で病院にその後もお伺いするようになった方も。

はい、といいえだけでなく、もう少し細かなことを

指談で確認されるように 質問を用意して待ってくださいます。




今回、二つの病院にお伺いしました。



最初にご依頼をいただいたのは50歳代の意識障害の女性です。初対面でした。

お母さん、妹さんは 意識障害であっても わかっていらっしゃるのではないか、

声かけが聞こえているのじゃないだろうか、と思いながら

看病に通っていらっしゃいました。


心肺停止になった時点で 進行性の神経の病氣で闘病中で声が出ず、iPadを使って

メールのやり取りのようにコミュニケーションを取っていたそうです。


お目にかかると瞬きよりも 黒目が左右に動かすことがお上手でした。

指談でご家族の用意された質問を尋ねたり、ご自身の聞きたいことも

伝えてもらいます。


思いを伝えたい時に 下顎に表情が動き、もっと伝えたいことが溢れてくると

身体に力が入って お顔が紅潮します。

指談の様子を一緒に見ていただくと 話したい思いが募っている時に

モニターの酸素の値が変化していたそうです。

聞こえることも、髪を触ることや、肌に触れてもらうことが

氣持ちのよいことだと ご家族に伝えられました。
  


2017年09月05日

思いやりの声


photo by Tetsuro Matsubara
Yさんのお母さんが Yさんが夜にずうっと声を出して

なかなか寝ないこと、どうしてなの?とたずねました。


お母さんが同じ部屋で寝るとすぐにすうっと寝入るけれど

どうして一人じゃ眠れないのか、教えて、と言うと

お母さんの身体のためには 早い時間に寝ることが大事、

睡眠時間の合計が一緒でも 遅くに寝たのと

早い時間に寝るのは違うから、という答えでした。


眠れないから声を出していたんじゃなくて

お母さんの身体を思いやる声だったとわかりました。


今夜からは11時には寝てね、というYさんなのでした。

意思疎通ができない、と思われていたのに Yさんは

優しい思いやりでお母さんに感謝して暮らしていました。

指談をきっかけに 伝えあうコミュニケーションをしてくだされば嬉しいです。
  


Posted by まきの じゅんこ at 02:47Comments(0)白雪姫プロジェクト深い想い

2017年09月04日

マキさんに会いに



伊丹でダイアナさんの主催してくださる、指談・ことば教室や

山元加津子さんの講演会で 何度もお会いしているマキさん。


今年初めの講演会で会った後は なかなかあえず、

体調がすぐれないこともあったとお聞きしていました。

ダイアナさんとマキさんに会いにご自宅へお伺いしました。


お年頃のマキさんは ホルモンバランスなども関係するのでしょうか。

痛み止めの坐薬を使う日が多かったようです。


排卵痛や生理痛、鎮痛剤を使う前に

簡単にできるセルフケアも試して欲しいです。


昔、新聞のコラムでばってん・うーまんの会の記事、

自分の身体のリズムを知って 自分を守る知恵が載っていました。

オリモノのタイミングをノートに書いて 身体のリズムを知る、

そのことは新鮮な情報でした。

ミューカスと呼ぶ 透明のオリモノがあったら

腰回りの血行がよくなるように 膝を斜めの高く上げたり

ストレッチで準備します。


そして鍼灸師の先生から 婦人系の不調には 恥骨の上角に

鍼を打つとお聞きして、氣を送ることでも生理痛が和らぐことが

わかりました。


今も長崎でばってん・うーまんの会は続いているようです。

一度見たきりの新聞のコラムですが 自分の身体のメッセージを

知ることに繋がっていました。


ダイアナさんがウクレレを弾いてくれて

マキさんもCのコードを押さえたウクレレの弦をつま弾いて

とてもいい笑顔でした。

10/22にある、指談・ことば教室には元氣に来てくれるかな?









  


Posted by まきの じゅんこ at 10:56Comments(0)白雪姫プロジェクト氣の健康法から氣付き

2017年09月03日

動かせるところがなくても


翔子さんのおかあさんから
意識障害の方の家族会繋がりで
指談(ゆびだん)をしてほしいご家族がいます、と連絡をいただきました。

お住まいが 私の家に近くて早速、昨日ご自宅にお邪魔してきました。

柔道を熱心にされていたKさんのお部屋にはオリンピック代表の柔道家のサイン色紙も並んでいました。

指を動かして!と声をかけても 動かなくて、指が動かせないと指談でお話するのは無理なんだと思っていたそうです。

山元加津子さんと共著の最初の冊子を持っていても引き出しの中に置いたままだったそうです。

瞬きの練習をしていただくと瞬きでお返事ができそうです。

身体の痛みがないということ、家族で海のある街へ旅行に行きたいことも教えてくれました。

おかあさんはKさんがおしっこをしたいとき、なんとなく感じるので自宅ではオムツを濡らさずに介護されているそうです。

その感覚と指談で思いを感じる感性は近いものではないかしら。

瞬きの自主リハビリでは いち、にの、さん!と心で言って、さん!のタイミングで パチパチ、とできたらいいですね。


指談でお話する間も瞬きを一生懸命、練習しようとされて真面目さや続ける意志の強さを感じました。

そしてKさんはこうして繋がった生命を生きるから 無理しすぎずによろしくお願いします、とも。

「きょうだいについて、どう思ってる?」とおかあさんが尋ねると、Kさんは自分の代わりにきょうだいたちが成長していく楽しみをおかあさんに与えてくれるので 一人っ子でなくてよかった、とお話されました。

  


Posted by まきの じゅんこ at 03:22Comments(0)指談(ゆびだん)って?

2017年09月02日

いつか話せたらと思っていました



白雪姫プロジェクトで 指談(ゆびだん)や筆談で

言葉がないと思われる方とも対話できることを伝えています。

Y君は29歳、ご家族はコミュニケーションが取れないと思っていました。


指談でなくても 瞬きや 握る手に力を込めることや、

目を動かすことでもはい、いいえは伝えてもらえます。

どんな方法がいいのかは、実際に会ってお話をする中で見つけていきます。

Y君は質問へのレスポンスがよくて賢さが伝わる男性でした。

脚をピンと伸ばしてしまうの、とお母さん。

以前に、膝を曲げてと言われてもどこに膝があるのか、脳が認識していないと

曲げられないと本で読みました。

ここが膝、こういうふうに曲げられるところ、と声をかけて

ゆっくり曲げるのをお手伝いすると上手に曲げました。

その瞬間に、Yさんは とびきりの笑顔でにか〜っと笑ったのです。


この笑顔 お母さんはこれまでに見たことがなかったそうです。


その後、話をするたびに にっこりだったり、ニヤリだったり

Yさんはたくさんの笑い顔の表情を出しました。


目力があるね、視線入力の可能性もあるねって声かけをした時の笑顔、素晴らしかったです。


はい、そうですという時ににっこりできたら指談でなくても思いを伝えられて対話が始まります。


いつか話したいと思っていました、散歩が好きだから車椅子で散歩に行きたいことも教えてくれました。