指談(ゆびだん)でお話しましょう! › 2016年12月
2016年12月30日
年末の病院訪問
約一年前に脳梗塞で倒れ、意識障がいの方に会いに行きました。
息子さんと待ち合わせて病室にうかがうと穏やかな表情で
お顔も手足も 肌の血色がよくて 艶々です。
ご主人がお仕事も辞めて毎日ケアに通っているそうです。
瞬きや手足の動きと ハイ、イイエの思いが連動するところを探します。
指談や筆談がやりやすいように 腕、肩、背中をふるふると動かします。
肩甲骨と背骨の間を触ると、表情が動きました。
足裏を刺激すると表情も動き、手足も動かします。
まだ反射かも知れませんが 感じることから
感覚の回復につながればいいですね。
指談で 思いを聞いた後に、ご主人に筆談の方法をお教えしました。
◯と/の伝わり方の違いが感じられたら あとは練習あるのみです。
ご家族が 大切に思い、寄り添って介護されていることが
よく伝わってきます。生命が助かったことを ありがたいと考えて
情報を集め、家族のできるリハビリを絶やさずにされていました。
なんだか暖かい氣持ちで 病室を後にしました。
2016年12月27日
大垣で 指でおしゃべり会 1/22
年明け、1月22日に大垣でも指でおしゃべり会を 開いていただきます。
主催のharusola salonさんは 重度の身体障がいのお子さんの家族会。
このご縁も ひろやくんから繋がっていきました。
ご案内はこちらのブログから。
はるくんはお空に帰ってしまったのですが 同じ病を持つ、ひろやくんが
はるくんとおしゃべりできるようで、ひろやくんから指談ではるくんの思いが
伝わって、ブログで繋がっていた ひろやくんのお母さんからはるくんのママに
その言葉が伝えられて 絵本にもなりました。
はるくんは お空で いつも応援してくれていて、一度も会ったことはないのに
お写真はなんだか懐かしい感じがするのです。
2016年12月27日
「その後」の嬉しい報告です。
9月に静岡で 指でおしゃべりの会を開いていただきました。
台風が近づいていて 病院から出られない小さな人に会いに
初めて病院にも行かせてもらって お話を聞きました。
ひろやくんのママが 今月、静岡の病院に行ってその後のことを
ブログにアップしてくださって、嬉しい氣持ちで読みました。
こちら
足でお返事できる小さな人は多いのですよ。
コミュニケーションはスキルよりも こちらの心境が大事かなぁと思います。
2016/09/15
2016/09/18
2016/09/20
台風が近づいていて 病院から出られない小さな人に会いに
初めて病院にも行かせてもらって お話を聞きました。
ひろやくんのママが 今月、静岡の病院に行ってその後のことを
ブログにアップしてくださって、嬉しい氣持ちで読みました。
こちら
足でお返事できる小さな人は多いのですよ。
コミュニケーションはスキルよりも こちらの心境が大事かなぁと思います。
2016年12月25日
小さな人にこそ
今年も 小さな人が指でおしゃべりをしたその後から
お母さんの笑顔が増えたり、お子さんは落ち着きが出たり、
指談が家族でまだできないままでも、小さな人が なにかの扉を開いて
できないという諦めが できそう、という希望へと変わったのを
何人もの小さな人に見せてもらいました。
私は拓く時にそこにいる人、なのかも知れません。
2016年12月25日
さくちゃん
今年の初めに お伺いしてさくちゃんに会った時、退院されてすぐでした。
18トリソミーのさくちゃんは 血流の関係で
チアノーゼも出ていて 華奢で まだ赤ちゃんのようでした。
2歳になったばかりのさくちゃんは キュートな表情で
おばあちゃんに抱っこされて 指でお話すると
はい、という返事と同時に左足がピーンと上がりました。
そして 指でお話をしてから 頷くことや 顔を横に振って
意思表示もするようになってきたのです。
12月の指でおしゃべりの会では 体重も9,7kgと増えて
ぽっちゃり、ぷくぷくとしたのに 血色のいいさくちゃんです。
見た目にも大きく成長がわかるのですが
表情豊かに伝えることもとても変化が大きいと思います。
寝返りができて首を鍛えることも 自分で意欲的にするの。
言葉が やや上から目線なのも 可愛いです。
心臓の手術を控えているさくちゃん、
主治医の先生について真面目な感じ、と教えてくれました。
見かけの二歳児の身体と 内面のよく氣付くところのギャップが
微笑ましいです。
2016年12月24日
平らかな繋がり
もう一週間前になるんですね。
相模大野のスタッフの懇親会にも
田口ランディさんが参加されて 氣を遣われたのか
端っこの机にかっこちゃんと向かい合って席に着くと
かっこちゃんに会いにHさんが 懇親会にみえて
意識障害で入院しているお嬢さんのことで相談されたのでした。
その時の流れで 意識障害になっているお嬢さんの入院している大学病院に
伺って指談で思いを聞くこととなりました。
私とランディさんは1日前に出会ったばかり。
その女性とは 初対面同士ですが お嬢さんの思いが知りたい、と
面会時間ぎりぎりに 訪ねることができました。
たまたま、私もランディさんも 時間の融通がきいて。
必然だったのでしょうね。
諦めかけていたけれど 頑張りたい、と指でお話が聞けました。
銀河の雫の映画の後の講演で 「平らかな関係」とかっこちゃんが
なんども言いました。
偉いとか、偉くないとか、強いとか弱いとか 隔てるのではなく、
みんな同じ、ひとつの生命という心でしょうね。
病氣だからとか、意識障害だからとか、生まれつきの障がいがあっても
本体というか、生命の本質は何も違わないのだなぁと
これまで出会えたみなさんが 教えてくれます。
障がいや病氣の人と自分を区別していたかも知れない私ですが、
違いを隔てていた境目がどんどん消えていきました。
今日はクリスマスイブ
平らかな繋がりで どなたの心にも 穏やかな時間が流れますように。
2016年12月19日
田口ランディさんと
相模大野の相模女子大 マーガレットホールでの 「銀河の雫 はじまりはひとつ」の上映会。
主催の司恵子さんから スタッフしてくださる?とお声をかけていただいて当日だけのスタッフに。
前日に上京する予定をしたのは スタッフの集合時間に間に合うため、でした。
田口ランディさんは10月半ばから 有料のWebマガジンに 指談や 響さんのことも書いていて
19年言葉がなく、知的判定も難しいといわれてきた響さんが ご家族や支援の方と
指談、筆談で コミュニケーションしている様子を取材、発信してくださっています。
今回の上京で 熱海で途中下車し、ランディさんのお仕事場に伺って
指談のことやご自身の体験や私の体験など お話をする機会をいただきました。
心身統一合氣道との出会いのきっかけをお話して、指談の講習会では
心身統一合氣道の稽古法のメソッドも応用して伝えることで
指談ができるようになったご家族も多いことなどをお話しました。
ランディさんのWebマガジンの記事は 指談に別の光を当てていただく感じで
とてもありがたくて、お目にかかれるのを楽しみにしていました。
ランディさんと山元加津子さんとは ずうっと以前からメールやFAXで連絡をされていて
お互いに会いたいと思いながら会う機会がなかったそうです。
17日の上映会と山元加津子さんの講演にランディさんも行こうとされたのに
ホームページではすでに満席でした。
主催の司恵子さんに「どうしても お一人、お願いしたいの」って頼んで
相模大野で 山元加津子さんとランディさんが出会えたのでした。
2016年12月13日
コーマワークのシンポジウム
指談で 遷延性意識障害の方のお話を聞き始めたばかりの頃、
行徳病院で取り組まれている、プロセス心理学をベースとした
コーマワークのことを知りました。
講演会で出会った方が 実際にコーマワーカーだったこともありましたが
その実際について 詳しく知っていたわけではないのです。
コーマ(昏睡)の方に働きかけること、呼吸を合わせて 瞬きや身体のサインを
注意深くみること、というくらいの知識だけでした。
先週、コーマワークのゲリー氏が来日されて シンポジウムが開かれたので
参加させていただきました。
昏睡は その人の人生のプロセスであり、どのようにプロセスを完成させるか、
感じ取って寄り添っていくもの、のようです。コーマワークをすることによって
昏睡から覚める方もあるし、人生を閉じるプロセスの方もあるという捉え方です。
呼吸を合わせて 身体や瞬きのサインをよぉくみることは 白雪姫プロジェクトで
山元加津子さんが 教えてくれることと通じます。
東京大学医学部循環器内科の稲葉俊郎先生の発生学からのまとめが
わかりやすかったです。
行徳病院で取り組まれている、プロセス心理学をベースとした
コーマワークのことを知りました。
講演会で出会った方が 実際にコーマワーカーだったこともありましたが
その実際について 詳しく知っていたわけではないのです。
コーマ(昏睡)の方に働きかけること、呼吸を合わせて 瞬きや身体のサインを
注意深くみること、というくらいの知識だけでした。
先週、コーマワークのゲリー氏が来日されて シンポジウムが開かれたので
参加させていただきました。
昏睡は その人の人生のプロセスであり、どのようにプロセスを完成させるか、
感じ取って寄り添っていくもの、のようです。コーマワークをすることによって
昏睡から覚める方もあるし、人生を閉じるプロセスの方もあるという捉え方です。
呼吸を合わせて 身体や瞬きのサインをよぉくみることは 白雪姫プロジェクトで
山元加津子さんが 教えてくれることと通じます。
東京大学医学部循環器内科の稲葉俊郎先生の発生学からのまとめが
わかりやすかったです。
2016年12月08日
「あれっ?」が伝わった。
福岡には指談をして欲しいと 呼んでいただいて
12月1日~2日の一泊二日で行く予定でした。
2日に福岡を出発するまでに少し時間に余裕があったので facebookにも
「指談が必要な方でお伺いできそうならお問い合わせください」と載せました。
その投稿を福岡の古賀さんがシェアしてくださって、その記事を見られて
友人のご主人が2月に倒れて意識障害の状態、というYさんが問い合わせて
くださったのでした。
Kさんのご家族が ご主人との指談を希望されているかどうか、確認していただいて
病院に伺うことにしたのですが 北九州市の病院ということで2日に伺うには
移動時間もかかり夜になってしまうこと、伺える時間の確約も少し厳しく思えて
北九州市に夜に移動して延泊し、3日の朝いちばんに伺うようにしました。
3日は午後二時までに氣圧療法の予約のお宅(豊中市)に移動できればよく、
小倉から10:30頃の新幹線に乗れれば スケジュール的にはばっちりでした。
直方まで古賀さんの運転で送っていただいて、翌朝はYさんが迎えにきてくださり、
遠賀川の美しい川面を横に見ながら北九州市へ向かいました。
お目にかかったKさんのご主人は動かせなくなった身体に心も諦めかけていたと
指談で教えてくださいました。
指談や筆談で奥様にも〇、/、△を感じていただきました。
いろいろなお話を指談でしている中で ご主人が「あれっ?」っと思った瞬間を
奥様もその場のみんなも感じていました。
「今、あれっ?って伝わりましたよね?」
「確かに、今、あれって感じました」
コミュニケーションというのはどこがどう動いたか、ではないのだと思うのです。
目に見えない、ご主人の心の波を その場にいた数人が同時にキャッチしました。
背内側前頭前野(はいないそくぜんとうぜんや)を活発にすると高度なコミュニケーションが
可能になるそうです。場の状況で脳波がシンクロするとも聞いています。
そんな状況になったからかもしれません。
諦めない、今日からまた頑張る、とお話してくださいました。
古賀さんとYさんはかっこちゃんの講演会のスタッフでお知り合いでした。
お二人共、お友達のご家族が指談でコミュニケーションが取れたら、という思いで
それぞれ別々にご連絡をいただいていました。わかってみるとご縁はこうして
しっかりと繋がっているのですね。
Kさんが 倒れたご主人のことで Yさんに連絡をくださったのは Yさんが白雪姫プロジェクトの
postcardを 今年の年賀状に使っていて、白雪姫プロジェクトの情報がKさんに届いていたから。
そしてホームページを見てくださって 「指談とは?」と思っていたところだったそうです。
そのタイミングでお伺いできてよかったです。
少しづつでも回復が進みますように。
。
2016年12月07日
脳はどう感じているか?
指談でお話させていただく時に ご自身の身体を
どういうふうに感じているか、質問します。
特に身体の障がいが見受けられなくても その方の脳が
ご自身を イルカみたいな身体と 感じているとしたら
腕を動かすとか 手を使うという発想が出ないということを
本で読んだから、ということもあります。
それで 指談で 脚の感覚ならば どんな位置に置いているのかを
ご自身がどう感じているのか、お尋ねします。
Rさんは 左脚はぼんやり、と指で教えてくれました。
声をかけて、ゆっくり触りながら ここは太腿の前側、こちらは裏側、膝はここ、
というように 脳から一番遠い足の指までを感じてもらいました。
足の指を甲の側の起こしたり、足裏側に倒すと くくっと膝を曲げて動かしました。
単なる反射かも知れませんが その後は 指談ではい、と答えるタイミングで
左脚を動かせることがわかりました。
100パーセントでなくっても 自分の思いで左脚が動くことをご家族も
喜んでくださり、遅れて病院に見えたお父さんは その動きにわっと 泣かれたのでした。
「倒れてから ずうっと 心配や不安を押さえ込んできたんです」とおっしゃられて。
指談ができなくても 思いを表出できると 小さな光の道が開くと思うのです。
ご家族で 新たな単語帳を作り上げるように コミュニケーションの可能性を
わずかな動きからでも見つけて欲しいです。

どういうふうに感じているか、質問します。
特に身体の障がいが見受けられなくても その方の脳が
ご自身を イルカみたいな身体と 感じているとしたら
腕を動かすとか 手を使うという発想が出ないということを
本で読んだから、ということもあります。
それで 指談で 脚の感覚ならば どんな位置に置いているのかを
ご自身がどう感じているのか、お尋ねします。
Rさんは 左脚はぼんやり、と指で教えてくれました。
声をかけて、ゆっくり触りながら ここは太腿の前側、こちらは裏側、膝はここ、
というように 脳から一番遠い足の指までを感じてもらいました。
足の指を甲の側の起こしたり、足裏側に倒すと くくっと膝を曲げて動かしました。
単なる反射かも知れませんが その後は 指談ではい、と答えるタイミングで
左脚を動かせることがわかりました。
100パーセントでなくっても 自分の思いで左脚が動くことをご家族も
喜んでくださり、遅れて病院に見えたお父さんは その動きにわっと 泣かれたのでした。
「倒れてから ずうっと 心配や不安を押さえ込んできたんです」とおっしゃられて。
指談ができなくても 思いを表出できると 小さな光の道が開くと思うのです。
ご家族で 新たな単語帳を作り上げるように コミュニケーションの可能性を
わずかな動きからでも見つけて欲しいです。