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2019年06月12日

音もなく 見せてくれたこと



日曜日に ご家族も一緒にいつもの児童デイに来て
塩絵を ご家族にも体験していただく時に必要があれば 指談もさせていただきます。

その日、Tくんが持っていた絵本を床に落とした時に Yちゃんの脚に表紙の角が当たりました。
Tくんはぶつけたかったわけではないのですが
Yちゃんは驚きや痛さがあったと思います。

ママのそばに来てなにも言わず声も出さずに床にうずくまって固まってしまいました。

すると安静室にいたダウン症のお嬢さんが
ドアを開けて出てきてYちゃんの横に座って
無言でYちゃんの顔を覗き込むようにしました。

さわるでもなく、声をかけるでもなく。
10秒ほどするとYちゃんがすっと立ち上がって
部屋の隅っこに行きました。

二つのねいぐるみを無言でダウン症のお嬢さんに差し出したのでした。

ダウン症のお嬢さんに「Good Job!」と声をかけると指を立てて恥ずかしながらにっこり。

言葉のないと思われる人の困惑がドアの向こうからもわかるんですね。
そしてやっぱりダウン症の人たちは優しさに溢れた癒しの働きをされるのだなぁと思いました。

Yちゃんのママも、「凄いですね。素晴らしいものを見せられました。」と
言われました。

  


Posted by まきの じゅんこ at 08:28Comments(2)

2019年06月12日

サテライト




岐阜のみつえさんが ふたりのお孫さんのために

今年から隔月で 指談の会を
美濃加茂市で開いています。

先月25日の会には五年前に会った、
自閉症のみとくんが久しぶりに
来ていました。

みとくんは最初に会った時、走り回るお子さんでした。
指談と出会ったあと、二ヶ月でみとくんは座ってニコニコしていました。

おかあさんはまだみとくんと指談や言葉での会話はされてはいませんでしたが みとくんも わかることを知ってそれまでの3倍は声をかけるようになったと、言われました。

中学生になって大人びたみとくん、落ち着いて
座って手も出してくれます。

今では頷くことや手の合図で意思表示もすることができていました。

それでも細かな会話はできないので
握手のように手を触れて少しだけお話をしました。

接触が苦手なみとくんは その場にいた、
たくやくんをサテライトにして 自分の思いを
たくやくんから私に指談で伝わることを知っていたのでしょうか?

たくやくんから離れてソファーに座りながら
とびきりの笑顔でした。

たくやくんといつものように指談でお話をしていると、みとくんがこう言ってます、と
たくやくんから私に指談で伝えてきました。

みとくんは 嬉しそうに手を叩きながら笑っています。

これまでも 言葉のないと思われる人たちが
音もなく、ファイルを送り合うような氣配はありました。

こんな風に 手を触れずに 誰かをサテライトとして
会話が成り立ったのは初めてでした。

それでもいつも みとくんのことを見てきたみつえさんやその場の人たちが
こんな笑顔のみとくんは初めて!というくらい
嬉しそうにしていたので サテライト中継は
みとくんの思いをそれほどはずすことなく、
伝えてきたとおりに感じ取れたのではないでしょうか?

新しい流れになりますね。  


Posted by まきの じゅんこ at 08:11Comments(0)